ジャニーズJr.という職業

自分がジャニーズを追いかけている間に何度か所属タレントの脱退や退所に遭遇した。けれどそのどれもが当時の自分からは遠い出来事であり、それを機に気にかけるようになったグループもあった。
 
ジャニーズ事務所と言えば男性アイドルとイコールと言っても過言ではない。所属するタレントは数多く、その中でジャニーズJr.はアイドルとしてデビューすることを夢見る研修生のような存在だ。先輩のバックダンサーを務め、Jr.の番組に出演する。先輩のドラマや映画にバーターとして呼ばれることもある。
 
 
しかしデビューは非常に狭き門だ。ジャニーズJr.として人気、知名度があるからといってさせてもらえるものではない。ある一定の年齢を越えると自動的にさせてもらえるものでもない。
 
私自身ジャニーズJr.の顔と名前が一致していくにつれ、彼ら全員がデビューできる未来というのは決してないのだと改めて考えさせられていた。
 
ジャニーズJr.はファンを持ち、応援されることによって露出が増加する。露出の増加は限りなくデビューへの近道だろう。しかし露出の増加イコールデビューではない。入所すぐデビューが決まる所謂"エリート"もいる。
 
そのため私はジャニーズJr.をデビュー組とはまた違った、一段冷めた熱量で応援していた。
 
しかし退所とは唐突に訪れる。
 
そこで改めて思い知らされた。彼らは事務所の商品であるということを。彼らはアイドルという夢のため自らの青春を捧げているのである。
 
デビュー組とJr.では退所に関する周りの対応も異なる。今現在活躍するアイドルたちも通ってきた道ということで、ジャニーズJr.という大きなくくりとしては少なからず認知はされているがそれまでなのが現実だ。
 
公式サイトから名前が消える。
雑誌に掲載されなくなる。
番組に出演しなくなる。

退所に関する公式発表といったものは全くなく、ファンは暗黙の了解として彼らの退所を知る。
 
ジャニーズJr.とはそのような存在なのだ。
 
 
アイドルに確固とした年齢制限はないが、ある程度の若さを求められる。そしてジャニーズJr.に青春を捧げたからといってアイドルになれる保障はどこにもない。
 
 
 
この記事はKing of 関西(Kin Kan)の金内柊真くんの一件を機に改めて考えさせられたことだ。
 
多くのファンに愛され、直接的ではないにしろ最後に自分の気持ちを伝えることができた彼は非常に恵まれていたと思う。
 
私は一ファンとして彼の志を応援していきたい。
 
ありがとう いつまでも